今週の水曜日(27日)は、キャリアトレーニングスクール主催の「人事の学校」第2回が開催されました。
テーマは、「組織戦略・人材育成の業務を知ろう」。
非常に重要なテーマであるととおもに、組織戦略・人材育成それぞれが非常に大きく深いテーマなので、講師はなかなか大変かなと思っておりました(^^;)
その講師に挑戦してくださったのが人事業務経験及び組織戦略コンサルティング経験の豊富な青池さんです。
結果としては、経験豊富な青池さんをもってしても、そのエッセンスを伝えるには、もの足りないものになってしまったかなと思います。もう少しテーマは絞った方がよかったですね(^^;)
ただ、その後のディスカッションで、参加者から実践経験に根ざしたご質問や鋭いご意見があり、それに対しての柳澤講師の的確なご回答などもあり、結果としては非常に充実した会となりました。よかったです・・・(^^)
いつもながらの、キャリトレの皆様のご協力に感謝しております、ありがとうございました
m(- -)m
青池さんの講義の中で、
「組織と戦略の関係について、チャンドラーが言う『組織は戦略に従う』ではなく、『組織が戦略を規定する』が実態。」
というご意見は、私もその通りと思いました。
ここにきてどこの会社の人事の方も、本当に忙しくされていて、皆さん口をそろえて、「やらなくてはいけない仕事が多すぎて、本来人事としてやるべきことができてない。」、と言います。
(かくいう私も、人事統括責任者をやっているときは、似たような状況の時期もありました(^^;))
その理由として、まず思い当たるのが、人材の流動化の影響で採用や退職が頻繁になってきており、その対応におわれていることです。
ただ、もっと根本的な理由を考えた場合に出てきた答えが、まさしく、「組織は戦略に従う」的な考え方で会社経営がなされていること、でした。
会社として、この激しい変化の時代に生き残っていくためには、つねに新しい事業を生み出したり、より効率的な組織運営が求められたりしています。ビジネス 環境の変化に応じて事業戦略を考えている経営者としては、その戦略の変更に応じて組織も変えようとします。年に3,4回の組織変更がある会社もかなり見受 けられます(^^;)
組織変更があってもその意図が明確に社員まで伝わってないことが多く、社員にとってもその都度上司(評価者)が変わることになったりして、会社全体が混乱してしまうケースがあります。
人事としては、その対応(説明)に追われることになるのですが、組織変更の都度、社員への説明、人事システムの変更(組織名がかわったりすると、これが結構面倒なのです(^^;))など、膨大な業務が発生してしまいます。
おまけに、組織変更の結果、新たに即戦力が必要になったりして、更なる採用コストがかかるケースも多いようです(^^;)
つまり、人事担当者は、戦略の変更による組織変更に都度振り回されることになり、本来やるべき社員の評価や育成に本腰を入れて執り行える状況にはなかなかなりません。
だからこそ、事業戦略を立てるときに、今求められていることは・・・・・
「いかに今いる社員を生かすか。」
という観点を必ず入れることと私は思います。
つまり、「組織が戦略を規定する。」という考え方を経営者がしっかりと意識するということですね。
そして、そのためには経営者が、ひとりひとりの社員の能力や志向性・価値観を、ちゃんと対話により把握していくことが大事になってくると思います。社員が元気な会社は、きっとそういうことができてると思いますし、業績もきっと良いんだと思います。
『人事の学校』のメインテーマである、
~会社都合の人事から社員都合の人事へ~
が、まさしく必要となっていることを、改めて感じる事象ですね。
社員都合(社員が中心)の人事を実現する手法や考え方を、皆さんととも考え広められたらと思っております。
引き続きの『人事の学校』のご支援をよろしくお願いします!
投稿日時: 2008年8月1日 6:12 PM トラックバックURL