先月の社会起業大学の授業に、なんと、私が心から尊敬する大経営者、アルビレックス新潟の池田弘会長にご登壇いただいた。
その、池田さんに最初にお会いしたのは、かれこれ8年ほど前。
私が1回目の起業に失敗をしてインキュベーション事業を展開している懐の深い社長に拾われて修行をしているときに、その社長の盟友としてとあるイベントに参加された時だった。
そのころから、池田さんは、存在感があって、といっても人を遠ざける威圧感というよりは、どんな人でも受け入れる懐の深さを感じる温かさ明るさをもった迫力という感じで、その時の私は、「太陽のような経営者」って、まさにこの池田さんのような方を言うんだろうなと思った。
8年前(2002年ごろ)はどちらかというと、ネットバブルがはじけた後ではあったが、どれだけ稼いだか、ということの尺度で起業家を評価する風潮が強く、儲かるビジネスを創り上げて上場を実現した起業家が注目を浴びていた。人格は二の次だったかと思う。
なので、起業家や経営者に会うたびに、人間的に尊敬できる経営者と出会うことはそれほどなく、経営者になるってこんなもんなのかなと半ばあきらめモードにいた。
しかし、池田さんにお会いして、その鬱憤が晴れた。こんなに人格的にも優れた素晴らしい経営者が、やはり日本にいるんだ!と思った。
その時の感動は今でも覚えている。そして、池田さんのように懐の深い経営者になりたい!と当時の自分は思った。
そんな池田さんの話を直に聞けた社会起業大学の学生は、とてもハッピーだと思う。
もちろん私も聞かせていただいたのだが、やはり学ぶことはとても多かった。
その中でも、もっとも印象に残った言葉が、
「思いが強ければ、運はやってくる。」「思ったことでやれないことはない。」
私も本当にそう思う。
「運にめぐまれない。」「思った通りなかなか進まない。」 と愚痴っている人たちは、本当に強い思いでそのことを推進しているのか、もう一度自分の胸に手をあてて考える必要があると思う。
本当に強い思いで物事を進めていれば、時間はかかるかもしれないが、必ず自分の思いは実現できる。改めて、志、思いの強さが大事だということを肝に銘じた。
あと、もうひとつ起業を目指している人に参考になると思うが、池田さんのおしゃっていた起業家に必要な資質は、
「起業をしていくと、予知できないことが山ほど起こる。それを乗り越えていくことのできる胆力、気力を持っていること。」
ということだ。私も本当にそう思う。
アイデアがどんなに良くても、それを推進していくための気力胆力がなければ、実現しない。ほとんどの起業の失敗例は、そこに起因する。きっと私の1回目の起業が失敗したのも同じ理由なんだと思う。
『運』は強い思いが運んでくる
強い思いをもって、どんな困難でも乗り越えられる気力胆力を育てていきたい。
改めて原点に返った思いだった。
投稿日時: 2010年12月15日 11:06 AM トラックバックURL