小池都知事誕生後、見直しが進んでいる築地市場の移転問題。
それが、かつての石原都政時代に発足した新銀行東京の問題にまで波及して
きています。
新銀行東京にかかわってきた身としては、他人事ではすまされない状況ではあります。
もちろん、都税を無駄遣いしてしまった結果は、批判をあびて当然と
思いますが、志をもった仲間とともに歩んだ日々に、否定的な目線のみが
あてられる現状は気持ちがよくないのも正直なところです。
とにかく、小池都知事が、これまでの都政の在り方にメスを入れたことは
大いに評価ができることで、都税の使い道に適切な目が届く体制になることを
願わずにはおられません。
まさしく、小池都知事の行動こそ、旧体制のスクラップなのですが、
このスクラップ自体は、必要なことですし、よくやったと賞賛されることだと思います。
しかし、これ以上に大切なのが、ビルドのところ。
先日、信頼できる政策に詳しい方と話した際にも、築地市場の移転の話になった
のですが、今回の問題定義により、本当の問題であった、市場移転もしくは
改善の目鼻が立たなくなってしまっていることも、大きな問題だと、おっしゃっていました。
確かに、今回の移転騒動により、すでにつくってしまった豊洲市場の維持費も含めて、膨大なお金が使われてしまっています。
小池都知事の本当の腕の見せ所はこれからですので、今後どういった方針を
出して問題を解決していくのか、期待したいところではあります。
会社経営をやっていても、スクラップ&ビルドのタイミングが必ず訪れてきます。
その時に、勇気をもってスクラップできるか、
そして、その勇気以上の細心をもって、ビルドをしていけるか、
それが会社の生死をわける決断につながっていきます。
このスクラップ&ビルドの考え方は、会社経営だけでなく、
普段の仕事においても常に考え実行してくべきことでもあると思っています。
例えば、自らが気づいたことを、勇気をもって発言をするとか、もある意味
スクラップ的な行動になります。また、時間をかけて開発した商品が、
どうしても気に入らなければ、もう一度ゼロベースにもどすこともスクラップ的な行動になります。
そして、発言をしたからには、その発言に責任をもって、自ら率先して行動
していくことがビルド的な行動ですし、開発した商品をゼロベースに戻したのなら、それが完成するまでやり遂げるのが、ビルド的な行動になります。
この機会に、皆様の普段のお仕事を、このスクラップ&ビルドの視点をもって
見直してみてはいかがでしょうか。何か違う視点が得られるかもしれません。
投稿日時: 2017年3月15日 2:13 PM トラックバックURL