「不都合なことに意味を見い出す力」
いよいよ、春真っ盛りになって、気持ちもどこかフワフワ
しているこの4月は、入学、入社、そして社内異動など、
新たな人生の扉が開かれる時期です。
社内異動もこの時期はとても多く、すでに私のところにも
異動の報告が数件来ていまして、心からうれしい報告
だったり、想定外の異動により意気消沈しているのが
伝わってくる報告もあります。
自分にとって想定外で、どちらかというと不都合な異動に
なった場合、転職という言葉も頭にちらつくと思います。
特に海外で長年働いてきたのに、日本に戻ってきた場合
などは転職に繋がるケースが多くなります。
そういったケースで転職をするのが良いかどうかは、
もちろん私にもわかりません。転職した方が良い場合も
ありますし、しない方が良い場合もあると思っています。
ただ、ひとつだけいえる大事なことは、
そういった自分にとって不都合な事が起こった場合に、
それから逃れることだけを考えるのではなく、そのことが
起こった意味を考え理解しようとすることです。
私の父は、銀行員として、高卒にもかかわず営業でかなり
の実績をあげ、同期のトップで管理職になったのですが、
配属先の支店長との相性があまりにも悪く、
いろんなことが重なり肝硬変にまでなってしまい、入院、
その後、広島の呉支店に異動となってしまいました。
これは左遷を意味し、父もかなり辛い時期を過ごしたこと
と察します。
しかし、この異動が家族にとっては、とても良い機会
となり、私自身、お陰さまでとても良い高校に通うことが
できましたし、弟にとっても良い転機になり、この呉での
生活がなければ、今の田中家はきっと違った形になって
いたと思います。
自分にとって不都合なことが起こったときに、その裏に
隠れている良い意味を見い出す力が磨かれていけば、
人生はより豊かになります。
異動による悲喜交々が起こるこの時期、
皆さんにとって良い結果となっても、不都合な結果と
なっても、それを受け止め、そしてすべてを人生の肥やし
にしていく。
そんなしたたかさを身につけることを意識してみては
いかがでしょうか。
投稿日時: 2015年4月21日 3:09 PM トラックバックURL